先日、10月6日(日)に受験した建築物環境衛生管理技術者(通称:ビル管)の試験結果が届きました。
結果は、合格でした。

試験問題自体は、考えなければ解けない応用問題は少なく、大部分は知識さえあれば解ける基本問題です。
その為、記憶力が良く暗記が得意な人なら、比較的簡単に合格する事が可能だと思います。
しかし、実際に試験勉強を始めて見たら、覚えなければいけない知識が広範囲かつ非常に多く、予想以上に大変で苦戦しました。
特に、私みたいな、寄る年波には勝てず、若い頃に比べ、記憶力の衰えが著しい人にとっては、合格することが大変です。
因みに、今年は、去年の合格率が高過ぎた為、その反動で今年は合格率が低下するということが試験前から言われていました。
その為、或る程度の問題の難化は覚悟していましたが、実際に蓋を開けてみたら、今年は、受験者9,441名に対し合格者は1,000名で合格率は10.6%でした。
【資格概要】
建築物環境衛生管理技術者とは、建築物における衛生的環境の確保に関する法律に基づき、一定規模以上の特定建築物(学校、ホテル、百貨店、店舗、公民館、事務所等)の維持管理業務の監督をする為の資格です。
その為、これらの特定建築物には、建築物環境衛生管理技術者の選任が義務付けられています。
因みに、建築物環境衛生管理技術者免状は、厚生労働大臣免状で、この資格は、ビルメン業界では、電験に匹敵する位、重要視されている資格です。
【試験概要】
①受験資格は、特定建築物での環境衛生上の維持管理に関する実務に業として2年以上従事することです。
要するに、ビルメン業界で2年以上、これらの業務に従事していればOKということです。
尚、この実務経験年数は、受験日時点での年数の為、受験申し込み時点で2年未満であっても、受験日迄に2年以上の実務経験が証明出来ればOKです。
②試験は、マークシート方式で、午前中9:30~12:30(建築物衛生行政概論、建築物の環境衛生、空気環境の調整)90問、午後13:30~16:30(建築物の構造概論、給水及び排水の管理、清掃、ねずみ、昆虫等の防除)90問の、合計180問です。
私は、大体、午前、午後共、2時間程度で退出しましたが、問題数が多い為、結構、疲れました。
③合格基準は、各科目満点の40%以上で、かつ、全科目で65%以上、正解することです。
④受験会場は、全国主要都市で、私は、慶應大学の三田キャンパスで受験しました。
⑤私が受験した会場の受験者層は、中高年齢者が多く、若者は少なく、女性は数名見かけた程度でした。
⑥試験の出題傾向ですが、今年は、例年とは異なり、過去問を一捻りした問題や過去問には掲載されていない問題が、かなりあった気がします。
例えば、例年だと、計算問題は、大体、過去問の数値を変えた程度の類題が出題される為、過去問の計算パターンを丸暗記しておけば、十分、対応出来ました。
しかし、今年は、それが通用せず、従来は、問題文の中で与えられていた数値が与えられていない為、その数値を自分で計算して求めることから始めなければなりませんでした。
その為、その数値の求め方が分からないと、お手上げになってしまう問題がありました。
【試験対策】
今年は合格率が低かったので、来年は、多分、合格率が高くなります。
その為、出題傾向としては、今年に比べれば、新しく出題される問題は少なくなると思います。
それらの点を考慮すると、オーソドックスですが、基本は、過去問を繰り返しやるのが最適な気がします。
そして、余裕が有ったら、過去問には無い、新しい問題を解けば良いと思います。
因みに、今回、私は、オーム社の過去10年分(1800題)の過去問題集と、オーム社『設備と管理』のミニテスト(模擬テスト)3回分を繰り返しやりました。
【追伸】
私の勤務先では、ビル管の受験を奨励しており、合格した場合は、必要経費と合格一時金10万円が支給されます。
更に、資格の取得ポイントが資格手当に反映される為、資格手当が来年7月から月1万円増加になります。
ビル管は、資格取得と収入アップで一石二鳥になる為、受験資格が有る資格マニアにとっては物凄く美味しい資格です。